歴史の父と呼ばれるヘロドトス(註B)の『歴史』は、旨頭から戦争が登場している。「ペルシャの識者は、フェニキア人がその争いの発頭人だったといっている…その時のフェニキア人は互いに励まし合ったかと思うと、彼等に襲いかかったものである」 ギリシャとペルシャの戦いが語られており、今風にいうと「西欧対中東」の戦争が主題になっている。 さらに、中国最初の通史、司馬遷(註C)の『史記』にも古代中国の戦争が数多く描かれている。 又、『史記』成立とほぼ同じ時代に、ローマの戦闘報告書としての特徴をもった、カエサル(シーザー)の『ガリア戦記』(註D)があげられる。ガリア戦記にも「ルビコン川を渡る」や「来た、見た、勝った」など今に語りつがれる名文が存在する。当然のことながら全編戦いの記録で埋められているが、そのなかにはローマにとっての蛮族ゲルマン人に関して、次のような記述がなされている。
「いつでもお目にかかろう。14年間も屋根の下に入ったことのない、戦争にもまれた不屈のゲルマーニ人の武勇を思い知るがよい」
『ガリア戦記』時代のカエサルはゲルマン討伐のローマ指揮官であった。このように戦争はごく日常の光景であるばかりでなく、生活そのものといえた。つまり、古代にあっては戦争は通常の社会現象として存在していたのである。今日あるような国家や国境が成立せず、国際法もなかった時代、当然頼りになるのはただ武力のみだった。 |
序章 学問とは自発的行為である 学問とは自己満足の世界である 学問的行為者の学問的行為 学問は必ずしも社会の役に立たないのは当然 私的空間と公的空間をつなぐ方法−論文− 序章での引用文献・参考文献 第T章 何故、日本の物価は世界と比べて高いのか(経済学) (1)はじめに (2)為替レートの変化 (3)内外価格差の現実 (4)むすび 第T章での引用文献・参考文献 第U章 何故、戦争は起こるのか(国際政治学) (1)はじめに (2)戦争の歴史 (3)経済的要因からみる戦争の出現 (4)生物学的要因からみる戦争の出現 (5)何故、戦争は起きるのか (6)経済制裁で、北朝鮮を追いつめてはいけない (7)むすび 第U章での引用文献・参考文献 第V章 何故、男は女を愛し、女は男を愛するのか(大脳生理学) (1)はじめに (2)男が女を愛し、女が男を愛する理由 (3)男と女の関係を決める要素は何か (4)男と女のつりあった関係 (5)むすび 第V章での引用文献・参考文献 終章、あとがき |