物事の考え方が根本からくつがえされていくさまを称して、コペルニクス的転換という。中世の天文学者コペルニクスによって確立された地動説が、それまでの地球中心の世界認識をガラリと変えてしまったことから生まれたたとえである。ガリレオの「それでも地球は回っている」や、ダーウィンの唱えた進化論、さらに原子力の開発などは科学史における「コペルニクス的転換]であった。又、日本の歴史でみても、黒船の衝撃によって鎖国体制が崩壊し開国へといたる幕末の動きは、まさにコペルニクス的転換そのものといえる。冷戦終結もまた、20世紀における「情勢のコペルニクス的転換」の一つといえる。東西対立の終了、そして社会主義国家・ソ連の崩壊を境にして世界像、国際社会の在り方は根本的に変貌するに至った。まさに、「冷戦後」という区切りは、第一次世界大戦、第二次世界大戦に続く大きな「世替わり」であることに違いない。 ならば我々は、この大きな歴史の転換期にあたり、ただ漫然と傍観したり見過ごしてしまうのではなく、積極的に人類の歴史をよい方向に導いていく責任があるのではないだろうか。例えば、第一次世界大戦の後、国際連盟ができ、戦争なき国際社会を目指したが、その前途は世界恐慌のなかから生まれたファシズムによってくつがえされ、より大きな戦争の渦に世界を巻き込むことになった。又、第二次世界大戦の後、今度こそはと発足した国際連合にしても、核と冷戦のおかげでその目的を果たすことが長い間できなかった。その結果、20世紀は二つの世界大戦と冷戦によって記憶される時代になった。 もし、冷戦後の世界を、過去二度のチャンスと同じようにつぶしてしまうとしたら、我々は歴史からなにも学んでいないばかりでなく、アインシュタインが警告したように、「種の絶滅」に至るかもしれない。何故なら、そのための「自殺装置」はすでに有り余るほど存在しているのだ。そう考えると、古い戦争観から脱却する、文字通り最後の機会に人類が直面しているのではないだろうか。 |
序章 学問とは自発的行為である 学問とは自己満足の世界である 学問的行為者の学問的行為 学問は必ずしも社会の役に立たないのは当然 私的空間と公的空間をつなぐ方法−論文− 序章での引用文献・参考文献 第T章 何故、日本の物価は世界と比べて高いのか(経済学) (1)はじめに (2)為替レートの変化 (3)内外価格差の現実 (4)むすび 第T章での引用文献・参考文献 第U章 何故、戦争は起こるのか(国際政治学) (1)はじめに (2)戦争の歴史 (3)経済的要因からみる戦争の出現 (4)生物学的要因からみる戦争の出現 (5)何故、戦争は起きるのか (6)経済制裁で、北朝鮮を追いつめてはいけない (7)むすび 第U章での引用文献・参考文献 第V章 何故、男は女を愛し、女は男を愛するのか(大脳生理学) (1)はじめに (2)男が女を愛し、女が男を愛する理由 (3)男と女の関係を決める要素は何か (4)男と女のつりあった関係 (5)むすび 第V章での引用文献・参考文献 終章、あとがき |