〇1978年 華国鋒に代わりトウ小平が政権の座に。 改革、開放を旗印とした新しい時代が始まる。そして1979〜92年、実質 GNP成長率が8.9%に。しかし強調すべき点は生活水準の著しい向上にある。(要因) 集権的社会主義体制を改革し大胆に市場経済化を押し進め、それと並行して経済 発展戦略が大きく変換したためと考えることができる。
〇1980年初頭人民公社を解体 農家経営請負制度を導入 人民公社に化わって農民自身が財産の所有主体となり農民は自らの財産を元手に 非農業領域に進出。(郷鎮企業など)都市部の改革
○指導性計画 ○市場調整の範囲の拡大 ○企業経営請負制度 ○株式制度の導入 また他にも労働契約制度の導入、非国有セクターの振興など図られた。
中央政府と地方政府の関係の変化
改革前:地方政府は中央の指令を企業に伝える伝導管にすぎず。 改革後:決定権の一部が中央政府から地方政府に移された。
(一)重工業優先発展戦略から民生重視への政策転換 (二)地域発展戦略を内陸重視から沿海重視へ (三)内向型発展から外向型発展への転換
中国における市場経済化の過程は計画経済から市場経済への移行と、伝統経済 から市場経済への移行とが重なり合って進行している。
計画経済から市場経済への移行に関わる問題○国有企業の所有制改革がこれまで徹底した形では行われなかった
伝統経済から市場経済への移行に関わる問題○農業のボトルネックと農村過剰労働力の巨大な圧力の存在
計画経済から市場経済への移行がいまだ完成せず、他方において伝統経済から 市場経済への移行も未解決の課題として残されている。中国が市場経済化を完成 させるまでにはなお距離があるといわざるおえない。