消費者の嗜好が変化すると需要も変化します。節約志向になると商品とサービスは一般に庶民向けが増加し、非庶民向けが減少します。
節約志向は言い換えれば、消費の冷え込みであり、長期化すれば当該経済の成長にマイナスに作用します。
私は5月11日から地下鉄通勤をしています。会社の中国人同僚も大半が地下鉄通勤です。しかし、社員が全員公共交通で通勤しているわけではありません。私が知る限り総経理や副総経理は自家用車通勤のようです。自家用車通勤をするには、自家用車だけでなく、駐車場も必要です。
そこで会社入居ビルの駐車料金を調べると下記の通りでした。
- 15分以内は駐車料金無料
- 1時間以内は10元
- 1時間以降は5元/時間
- 毎日の駐車料金上限は35元/日(約531円)
- 月ぎめは35元×30日で1,050元/月(約15,933円)
- ※日本円人民元レートは0.065903で計算。
駐車料金はもちろん会社だけでなく、自宅でも発生します。それから自家用車通勤には、自家用車、ガソリン代、自動車保険も必要です。色々試算してみると私の場合、たまたま自宅が会社に近いので、短期的にはタクシー通勤が経済的でした。
金曜日(8月21日)夕方に防疫期間になって初めて深セン地下鉄「会展中心」で途中下車して仏系大規模スーパー・カルフールに行きました。
カルフールは以前に比べてお客さんが減っていました。大規模スーパーなので、店内にテナントが入っているのですが、ほとんどが閉店していました。
深圳にはサイゼリアが何店かあり、駅周辺のショッピングモール等に出店しているようです。
カルフールはお客が減っていますが、サイゼリアは盛況なようで非常に対照的でした。
防疫期間は、自炊が増加しましたが、感染が収束してくると自炊疲れもあるのか外食の需要が回復してきました。自炊はお金を節約できますが、調理のために時間を消費してしまいます。
一般に消費者の収入が増えれば、時間の価値が高まります。感染の心配がほぼなくなれば、時間を節約するために外食をすることもあるでしょう。このように考えると消費者の収入が変化すると需要も変化すると言えそうです。