張ゼミ通信　97年1月8日号

故郷と渋沢栄一　内田真人

　私の実家は埼玉県の深谷市にあります。深谷市は県の北部にあり、人 口は10万人ぐらいです。ちょうど坂戸市と同じぐらいの規模だと思い ます。深谷市の特産物は深谷ネギです。ネギの白い部分が他のネギより も長いのが特徴です。深谷市には他にも有名なものがあります。それは、 渋沢栄一です。

　渋沢栄一は幕末から明治にかけて活躍した人です。彼は、農民出身で したが、徳川最後の将軍として有名な一橋慶喜に仕えました。そして彼 は幕府により仏国への留学を命じられました。彼が帰国したときには既 に徳川幕府は瓦解していたのですが学識を認められ明治政府に仕えまし た。彼は初期の明治政府に仏国で得た多くの経済知識で貢献したのです が、やがて下野しました。在野の士となった彼は多くの企業を設立し日 本の近代化に大きく貢献しました。彼は多くの企業を設立したのですが、 それらを他人に任せ、又常々「論語とそろばん」と言うことをいい、経 済倫理の重要性と経営者は利益の追求にだけ走ってはならないといいま した。彼は、それを実践し社会事業や福祉にも尽力しました。

　郷土の偉人渋沢栄一は今日においても1つの理想的な経営者のあり方 や人の生き方を示しているように思えます。