深圳見聞

近所の日本式ラーメン屋さん

内田真人

2020年7月15日

 

7月15日「近所の日本式ラーメン屋さん」

再開

 日本の実家の近所には中華料理屋さんが何軒もありますが、深圳の自宅の近くには日本式ラーメン屋さんが1軒しかありません。

 日本人が多い地域でもないので、日本式ラーメン屋さんがあることは貴重です。新型肺炎が拡散する前には1度も行ったことはなかったのですが、一時休業のまま店じまいしてしまわないか心配していました。

 7月1日から約5ヵ月ぶりに営業を再開しました。

 豚骨ラーメンが売りで1杯18元~29元(約276円~444円)です。

 近所の蘭州牛肉麺は1杯15元~16元(約230円~245円)です。

写真1-184:近所の日本式ラーメン屋さん(メニュー)

近所の日本式ラーメン屋さん(メニュー)

写真1-185:近所の日本式ラーメン屋さん(店舗)

近所の日本式ラーメン屋さん(店舗)

割引

 7月中は2割引きです。

 29元の豚骨ラーメンは20%値引きで23.2元(約356円)です。

 近所にある蘭州牛肉麺店は2店とも未だに一時休業中です。

写真1-186:近所の日本式ラーメン屋さん(営業再開と割引)

近所の日本式ラーメン屋さん(営業再開と割引)

写真1-187:近所の日本式ラーメン屋さん(割引と支払)

近所の日本式ラーメン屋さん(割引と支払)

味千

 豚骨ラーメンは中国でチェーン展開している九州熊本系の味千ラーメンに似た味でした。醤油ラーメンはあまりお勧めしません。

 先週末のお昼お客さんは1~2人ぐらいでしたが、在店中に出前の注文がありました。中国人になじみがあり、すでに受け入れられたことがある味で勝負するのは無難です。

写真1-188:近所の日本式ラーメン屋さん(豚骨ラーメン)

近所の日本式ラーメン屋さん(豚骨ラーメン)

写真1-189:近所の日本式ラーメン屋さん(醤油ラーメン)

近所の日本式ラーメン屋さん(醤油ラーメン)
 

8月27日「近所の日本式ラーメン屋さんと顧客単価」

 7月1日に再開し、7月は20%値引きを実施し、客足は徐々に回復しているようでした。7月25日に写真1-275のような35元(約536円)以上消費で白身フライのおまけを始めました。

 ほぼ同時期に以前からあった写真1-276の「代金券5元」配布を強化しました。30元(約460円)以上消費で1枚につき5元値引きになります。

 7月の20%よりも最大約17%まで値引き幅を引き下げました。顧客単価を引き上げる作戦のようです。

 ちなみに35元消費で白身フライのおまけ、且つ「代金券5元」が使用できるのか不明です。「代金券5元」使用の場合、40元以上消費しないと白身フライのおまけをしてもらえないかもしれません。

 先に35元消費で白身フライのおまけをいただき、お会計の際に後出しで「代金券5元」を出したら、店員さんが値引きしてくれるかどうかに興味があります。

 いずれにしても7月下旬には「会社存続」原則から徐々に「利益追求」原則に舵を切り始めたようです。

写真1-275:35元消費で白身フライ

35元消費で白身フライおまけ

写真1-276:30元消費で「代金券5元」

30元消費で「代金券5元」
 

8月28日「近所の日本式ラーメン屋さんと定休日」

 7月下旬には顧客単価を引き上げる作戦を実施し、順調なようでした。しかし、8月中旬から写真1-277のように日曜日を定休日にしました。

 これまでの無休が「利益追求」原則なら、定休日の実施は逆行です。ちなみにこれまで無休だった香港料理店が写真1-278のように臨時休日でした。

 定休日や臨時休日は時短営業の一種で「会社存続」原則が作用したと言えそうです。

 顧客ニーズで柔軟に経営することは理想です。スタッフが全員時給なら定休日の導入は容易でしょうが、月給ならスタッフとの協議が必要でしょう。

 竹内亮監督「好久不見 武漢」では中国人・頼さんの日本式居酒屋経営の事例が紹介されていました。顧客に配慮して料金を安価に再設定し、シェフには月給減額をお願いしました。しかし、唯一のシェフは受け入れられずに辞職したそうです。

 この事例からも経営者は顧客だけでなく、特に何らかの技術(スキル)を有するスタッフにも配慮しなければならず、舵取りが容易ではないことが分かります。

写真1-277:日曜日が定休日

日曜日が定休日

写真1-278:日曜日が臨時休日

日曜日が臨時休日

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