福助創刊号 |
発行所 :Y.H.アカデミー パトロン:森田ゼミナール様 |
あいさつ 個人的な趣味であった「ひろちゃんの研究所」は、創設以来一ヶ月有半、この間 研究体制の整備とともに資料収集、調査研究活動等の遂行について、創成期の努力 を続けてまいりましたが、ここに4月19日を目途に新しく公共出版物として新発足す ることになりました。 つきましては社名を「ひろちゃんの研究所」から、Y.H.アカデミーに変更い たしたく思います。 公共出版物への切り替えは、申すまでもなく、これによって研究所の公的基礎を 固め、研究体制の一段の拡充発展をはかることにあります。これに伴って研究対象 領域も、事情の許す限り、広範囲に展開していくことを望んでおります。 ここに成果の一つとして雑誌『福助』を世に送りますが、これは多角的な研究諸 活動の記録としての性格を同時にもつものであります。何分、至らない点がござい ますが皆様のご指導・ご鞭撻の程を宜しくお願い致します。 甚だ簡単ではございますが、これにて創刊のご挨拶に変えさせて頂きます。 |
創刊の辞 ここでは社名と、実りある成果を期待された雑誌『福助』の二枚看板、「ロゴス」 と「パトス」の構成内容について簡単に説明させて頂きます。 まず社名の『福助』でありますが、この名前にした理由は「福助の愛くるしい顔」 に、どことなく魅力を感じたためであります。ここで“福助”について、少し紹介 させて頂きます。 頭が大きく、ちょんまげにかみしも姿で正座した福助人形を見て、「福助足袋」 のマークを思い浮かべる人もいるでしょう。あのマークは明治33年に生まれたもの です。 福助は仁、義、礼、智、信の結晶であり、商人の神様、商売繁盛のシンボルとし て信仰されています。 福助の起源にはいろいろな説があるようですが、その中の一つに、亨和2年に長寿 の末に死んだ佐太郎なる人物がいます。大頭で身長2尺の小人。ところがこの佐太郎、 見せ物に出るなどして幸運に恵まれ富を築きました。そこで彼にあやかろうという ので、「叶福助」なる大頭人形が売り出されたとか…。 昭和60年頃から、福助とか招き猫の置物が百貨店に並び、若者たちにもブームを 呼びました。由来とか縁起の意味など知らず、またそれらに関係なく、室内のしゃ れた装飾品として生活の中にとけ込んできたようです。 江戸時代から明治の引札(現在のチラシ広告)には、縁起のよい商売繁盛の神様 として福助は多く登場し、現在でも御利益を願う人達に親しまれています。 さて、続いては『福助』の二枚看板である、「ロゴス」と「パトス」についての 説明です。最初に言葉の意味に触れ、その後で編成内容について説明していきます。 ロゴスとは、概念・意味・論理・説明・理由・理論・思想などを意味するもので す。一方パトスとは、論理で割り切れない情熱(激情)を示す言葉であります。 上記の内容を踏まえて、「ロゴス」では主に政治学・経済学等についての情報を 論理的・客観的に紙面に載せていくつもりです。一方「パトス」では、社会科学に 関する問題を論文・報告(レポート)・随筆形式で紙面に掲載していくつもりです。 又、「パトス」では、皆様の反論・意見を中心とした、いわば読者参加型の紙面作 りを目指しているので、どんどん投稿を期待するものであります。 |